1つの不動産等には、複数の債権者が抵当権を設定することができます。そのため、各抵当権者間で順位付けが行われることになります。ここでは、いろいろなケースにおける抵当権の順序・入替について確認していきます。
抵当権の処分と順位
抵当権の処分
①②③…抵当権者間の入替
④⑤ …抵当権者と、一般債権者の入替
順位 | D/N | ①AC間の 順位の変更 (対外的な入替) |
②AC間の 順位の譲渡 (当事者間の入替) |
③AC間の 順位の放棄 |
④AD間の 譲渡 |
⑤AD間の 放棄 |
1位 | A2,000万 | C 1,000万 | A 2,000万 ※実際:まずは Cが回収 |
A 2,000万×2/3 C 2,000万×1/3 |
A 2,000万 ※実際:まずは Dが回収 |
A 2,000万×4/5 D 2,000万×1/5 |
2位 | B1,500万 | B 1,500万 | B 1,500万 | B 1,500万 | B 1,500万 | B 1,500万 |
3位 | C1,000万 | A 2,000万 | C 1,000万 ※実際:Aも回収 |
A 1,000万×2/3 C 1,000万×1/3 |
C 1,000万 | C 1,000万 |
一般 | D 500万 | D 500万 | D 500万 | D 500万 | D 500万 ※実際:Aも回収 |
A 500万×4/5 D 500万×1/5 |
同時配当・異時配当
異時配当の場合…Aが不動産:甲から回収すると、Bはとりっぱぐれる→その場合、Bは不動産:乙から回収可能
順位 | 不動産:甲(1,000万円) | 不動産:乙(2,000万円) |
1位 | 債権者A | 債権者A |
2位 | 債権者B | 債権者C |